大半が手作業…PCR検査の実態 感染リスクも

 「PCR装置は精密で高感度だ。陽性遺伝子が陰性の検体に混在すれば誤った結果が出てしまう。検体が混ざらないよう慎重を期している」と本村課長。

 ウイルス拡散を防ぐためPCR装置にかけるまで休憩はできない。検体が多い日は朝から午後3時ごろまで、昼食抜きで作業にかかりきりになるという。

 PCR装置は、温度変化によりウイルスの遺伝子を増幅させる。新型コロナウイルスの遺伝子だけに反応する蛍光試薬を使い、モニターの光量が基準値を超えれば陽性と判定する。

 検査は約6時間。そのうち対象者の確認を含む手作業に3時間半から4時間かかり、装置の処理時間は2時間半程度という。現在は森ノ宮と天王寺の両センターで合わせて約20人の職員が装置4台を使い、1日最大80人分の検査を手掛ける。職員は休日も交代で「出ずっぱり」の状態だ。

 態勢を強化するにも、検体を安全に取り扱えるレベルに習熟するまで半年はかかるため、早期の人員補充は難しいという。

 PCR検査は公的医療保険の適用対象となり、民間医療機関などでもできる。ただ機器を備えた病院などが限られ、まだ広がっていない。地方の衛生研究所に検査が集中すれば、その後の疫学調査まで後手に回りかねない。

 本村課長は「大安研の検査件数は増加傾向にある。民間と分担し、迅速に結果を報告できる運用にすべきだ」と強調した。