【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は13日、政策研究機関「ハドソン研究所」のケネス・ワインスタイン所長(58)を次期駐日大使に指名すると発表した。ワインスタイン氏は安倍晋三首相と近い関係にあることで知られ、トランプ氏がこうした間柄を重視して大使に起用した可能性がある。上院の承認を経て就任する。
ワインスタイン氏はハーバード大で政治学博士号を取得。1991年にハドソン研究所に入り、2011年から所長を務める。研究所はトランプ政権に近く、日本政府は昨年夏に創設された研究所の日本部門の立ち上げ費用に5億6千万円を拠出したとされる。
一方、安倍首相は13年、研究所が国家安全保障に貢献した人物に贈る「ハーマン・カーン賞」を外国人として初めて受賞し、記念講演を行っている。
日本部門の部長はトランプ大統領の補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたH・R・マクマスター氏。
駐日米大使の人事ををめぐっては、ハガティ前大使が上院選に出馬するため昨年7月に辞任して以降は空席が続き、現在はヤング首席公使が臨時代理大使を務めている。