--今に至るご苦労や思いは
「全く何もないゼロからのスタートでしたので苦労しかありませんでした。ヘルパーを含め7人で訪問介護から細々としたスタートでしたが、ESの思いがあったためかスタッフにもお客さまにも恵まれて、運営が難しいといわれる介護事業もスムーズに立ち上げることができました。しかし、起業から5、6年までは介護度が重いお客さまが一人お亡くなりになると会社が傾くほどで、財務は常に厳しい状況でした。自身も介護事業の難しさに翻弄されてきましたが、私同様、全国の介護事業者の経営者は同じ悩みを抱えているだろうと考え、それが新たな事業展開のネタにもなってきました」
--足元の課題は
「ひとつに、人財不足があります。具体的には、昨年M&Aで買収した3法人の介護の人材派遣事業での介護人財をはじめ、LASHIC事業のシステムエンジニアや海外案件(米国、中国、フィリピンなど)を推進する人財、金融事業を推進する人財が不足しています。2つ目は、資金力不足です。自己資本と銀行借り入れのみで外部資本などリスクマネーを一切入れてこなかったため、市場を創造していく『0→1ビジネス』のLASHIC事業で資金的に深掘りが先行し、スピードが落ちてきています。IPO(新規株式公開)も含め多様な資金調達の検討をはじめています」