浪速風

新型肺炎 政府、国会は緊迫感持て

敵国に対する国防策は政府で熱心に研究されているだろうが、と物理学者、随筆家の寺田寅彦は「天災と国防」(昭和9年)でいう。続けて「大天災に対する国防策は政府の何処(どこ)で誰が研究し如何(いか)なる施設を準備しているかはなはだ心もとない」。

▶先週のイベント自粛や休校の要請、今週末の中国、韓国からの入国制限と、安倍晋三首相は矢継ぎ早に新型コロナウイルス対策を打ち出した。できることは徹底的にやるべきだが、いかんせんスピードが遅い。米国は14日以内に中国に滞在した外国人の入国を認めない措置を早々に取っている。

▶今になって野党は政府の対応の遅れを批判しているが、五十歩百歩である。今週になってようやく国会で新型肺炎の議論が熱を帯び、党首会談も行われた。しかし災厄の兆しが見えても、野党の多くは「桜を見る会」に血道を上げていたではないか。政府も国会も国政の優先課題を自覚してもらいたい。緊迫感をもっと持て。