東京五輪マラソン男子代表の残り1枠を懸けた東京マラソンで、日本人2番手でゴールに飛び込んだのは27歳の高久だった。日本歴代4位の2時間6分45秒。自己記録を3分以上更新し、「まさかそんなに出るとは。良くて8分台が出ればと思っていた」と驚きを隠せなかった。
10日前に足に違和感があり、欠場も考えたほどだったが、少しずつ疲労を抜いていった。「プレッシャーはないので、レースでも力を抜いていった」と強調。23キロすぎにいったん遅れた大迫の背中が見えた瞬間には「ワンチャンスあるかも」と少し欲も出たが「気付いたら見えなくなっていた」と苦笑した。
東洋大では設楽の1年後輩。「設楽さんにはいつか勝ちたいと思っていた」と話す。決して五輪を狙ったわけではなかったが、今後に向けて意義深いレースになった。(丸山和郎)