日本新・大迫傑の足下はナイキの厚底新モデル 東京マラソン

浅草寺の雷門前を通過する大迫傑。シューズはナイキの厚底新モデルだ=1日午前、東京都台東区(萩原悠久人撮影)
浅草寺の雷門前を通過する大迫傑。シューズはナイキの厚底新モデルだ=1日午前、東京都台東区(萩原悠久人撮影)

 1日の東京マラソンで上位に入った選手の大半の足下を固めていたのはナイキ社製の厚底シューズだった。日本記録を更新した大迫が選択したのは新モデル「アルファフライネクスト%」。本人は「どれだけシューズの効果があったか、まだ言いにくいところだが、ナイキの新しい技術を使えるのは僕らにとって強み」と語る。

 アルファフライの底の厚さは3・95センチとされ、世界陸連の新規定の上限(4センチ)ぎりぎり。特徴は従来モデルよりミッドソールを増量し、前足部に空気を含む「エアポッド」を新たに備えてエネルギー効率を高めた点だ。また、これまで通りスプーン状の炭素繊維プレートを1枚内蔵。前足部を硬めにして、スムーズな体重移動と足首関節の負担抑制をサポートしているという。

 今大会では井上大仁(MHPS)や山本憲二(マツダ)らが使用した。山本は従来モデルとの違いを「全然、変わる。踏み込んだときの感覚がバランスボールの上にいるような感じ。柔らかさに反発がプラスされる」と説明する。

 日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「シューズに合った走りをして(多くの選手の)記録が出ている」と分析する一方で、「シューズで(タイムが)良くなったといわれるとかわいそう。選手が努力した結果だ」と話した。(宝田将志)

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