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どうなる春の甲子園? チケット販売スタートも…判断迫られる高野連

多くの観客が集まる中で行われた昨年の選抜高校野球の開会式=平成31年3月23日、甲子園球場
多くの観客が集まる中で行われた昨年の選抜高校野球の開会式=平成31年3月23日、甲子園球場

 新型コロナウイルスの感染拡大により、全国でスポーツイベントの中止が相次ぎ、政府が全国の小中高と支援学校に休校を要請した中、注目を集めているのが3月19日に開幕される選抜高校野球の行方だ。主催の日本高校野球連盟は開催の道を模索し、28日にはチケットの販売もスタート。ただ、甲子園には全国から観客が押し寄せる上、休校中の高校生が部活動を行うことの是非も問われている。高野連は3月4日の運営委員会で、対応を話し合う見込みだ。果たして開催は可能なのか。(鈴木俊輔)

 「甲子園は高校球児の憧れの舞台。出させてあげたいが…」

 選抜に出場するある高校の教頭は、苦しい胸の内を明かした。高野連が開催の方針を示してきたことから、感染防止に注意を払いながら野球部の活動を後押ししてきたが、「休校中に部活動をやっていいのかという問題もある。とにかく今は高野連の判断を待つしかない」と言葉少なに話した。

 「春の甲子園」として親しまれる選抜は、今回で92回目。戦局が悪化した昭和17~21年をのぞいて毎年続いており、阪神大震災(平成7年)や東日本大震災(23年)の直後にも、甲子園球場には球児の姿があった。

 高野連は今回も予定通り開催する方針で準備を進めてきたが、27日に全国の高校も休校要請の対象となったことで事態は一変した。すでに他競技では、政府の要請に先立ち、ボクシングや空手などで年度末の高校生の全国大会を中止することを決めている。

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