オリンピアン育成で大事なのは? 「アジアの鉄人」が語るアスリートの育て方(下)

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 ハンマー投げで日本選手権を10連覇し、1972年ミュンヘン大会から4大会連続で五輪代表入りした「アジアの鉄人」こと室伏重信さん(74)。2004年アテネ大会で金メダルを獲得した広治さん(45)の父親としても知られる。将来アスリートとして活躍させるために重要なのは「センスを磨くこと」だという。センスとは一体何か。(鈴木俊輔)

センスを磨け

 未来のアスリートにとって重要なのは「体力」「体形」「センス」を見極め、磨くことだと説く重信さん。中でも幼児期には、センスに重きを置くべきだという。

 センスとは一般的に、感覚や感性を指す。生まれながらの才能に近い印象も持たれるが、「後天的な要素が大きい」。

 重信さんのいうセンスは、体を動かす感覚。幼少期に、さまざまな動きを体に覚えこませることで、磨かれていく。

 ハンマー投げと同じ投擲(とうてき)種目であるやり投げを例にとる。やり投げは、オーバースローでやりを投げ、その距離を競う競技だが、幼少期からやり投げを専門に打ち込む子供は少ない。

 新しい競技に出合ったとき、全く新しい動きに挑戦する人と、過去に経験した何かに似た動きをするの人では、競技を始めた時点で差がついている。

 やり投げでは、野球やドッヂボールなどの経験があれば、その感覚を生かすことができる。「オーバースローで物を投げる感覚を体が知っているかどうか。初めての選手は、その感覚をつかむだけでも苦労する」

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