透明ゴミ箱、ヘアピン、ネームホルダー…ご存じ!? 身の回りの「東大阪ブランド」 

 今井社長は「中身が一目で分かるごみ箱に、他のごみを捨てづらいという心理も働くので、ごみの分別を進めるのに適した商品。環境保全意識が高まる中、これからも需要は高まるはず」と商機を探っている。

鉄道駅を見上げると…

 京阪電鉄の中之島新線や阪神電鉄なんば線の主要駅構内で天井を見上げると、アルミ板が整然と並んでいる。これも東大阪製。昭和25年創業の金属建材メーカー「森村金属」が製造する、取り付けにビス止めが不要で、取り外しもワンタッチという天井材だ。

 平成4年に発売し、阪神大震災で被災したさいも落下しなかったのが自慢。同社の斎藤充・技術開発課長は「震災にも耐えた信頼性がロングセラーにつながっています」と話す。排水機能がついた別の天井材も、駅構内での漏水防止が期待されるため人気だ。新大阪駅をはじめ、全国各地の高架駅や地下鉄駅の天井などで採用されている。

 このほか、東大阪には鋼製のヘア・ピン製造で圧倒的な国内シェアを誇り、海外事業にも力を入れる「五力工業」や、ネームホルダーの業界シェアナンバーワン「大一鋼業」、緩まないナットが新幹線や橋(きょう)梁(りょう)でも使われる「ハードロック工業」などユニークな企業が集積する。野田義和・東大阪市長も「私たちの身の回りまで至るところで実は東大阪の製品が使われている」と胸を張る。

知られざる逸品に

 一方、その情報発信力などの面で課題が残されている。市内で約6千ひしめく事業所のうち、従業員数20人未満の事業所は9割に達し、中小零細企業が多いのが特徴。そのため、消費者向け商品より企業などの事業者向け製品が多数を占めることから、業界などで「知る人ぞ知る逸品」に留まってしまうケースがほとんどだ。

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