世界最大、核融合実験炉の部品となる巨大コイル完成

 太陽のような核融合反応を起こし膨大なエネルギーを取り出す国際熱核融合実験炉「ITER(イーター)」の部品となる巨大磁場コイルの初号機(高さ約16・5メートル、幅約9メートル、重さ約300トン)が完成し、30日、三菱重工神戸造船所二見工場(兵庫県明石市)で完成披露式典が開かれた。

 初号機は特殊な超電導素材でできたケーブル計約4・6キロメートル分を巻き付けた「D」の形状で、磁場コイルとしては世界最大。計18基組み合わせて完成させる。量子科学技術研究開発機構や三菱重工などが研究開発に取り組んだ。

 核融合は、水素などの原子核同士を衝突させて起こる反応。この際に生じるエネルギーを利用する核融合発電は、環境に優しく安全性の高い次世代発電と期待されている。

 現在、日本や欧州連合(EU)、米国など7カ国・地域が、国際プロジェクトとして2025年の運転開始を目指しフランスでイーターを建設中。日本は核融合反応を起こすための磁場コイルなど中枢機器の製作を担当している。

 式典で、同機構の平野俊夫理事長は「イーター計画はエネルギー問題解決の観点からも大きな意義がある。初号機完成は運転開始に向けた大きなマイルストーン(節目)の達成だ」と述べた。

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