茨城県土浦市で活動するイベント制作団体が、若い世代を中心に人気を集めるボードゲームと脱出ゲームを楽しむカフェをJR土浦駅(同市)近くのショッピングセンターに開いた。空き店舗が目立つショッピングセンターに「遊び場」を設けることで、市街地の活性化を図ろうという取り組みだ。かつては「茨城県南の商都」と称された駅周辺のにぎわいを取り戻すきっかけとなるか-。
「みんなの遊び場をつくりたいという思いが募った」
カフェ「AsoVIVA JOKer」をオープンさせたイベント制作団体「JOKER PROJECT」代表の矢口優希さん(31)はこう語る。
カフェが入るショッピングセンター「モール505」は土浦駅から徒歩5分という中心市街地に位置している。駅の至近に娯楽スポットができれば市外からも愛好家が訪れ、まちの活性化の起爆剤になる-。矢口さんらはそう考えた。
カフェはモール505の3階にあり、300種類以上のボードゲームや「脱出ゲーム」を満喫できる。
ボードゲームは、カードを使って無人島の開拓競争をするゲームや、宝石商になって買い物をするゲームなどさまざまな種類が用意されており、30分程度で終わるものから2時間以上熱中できるものまで多岐にわたる。脱出ゲームは、閉じ込められた部屋に仕掛けられた謎を参加者が協力して解き明かし、制限時間内に脱出を目指す遊びだ。
東京都内にはボードゲームや脱出ゲームの専門店があるが、2つのゲームの遊び場を備えた常設型店舗は地方都市では珍しいという。
コンテンツディレクターの桜井知得さん(27)は「2つのゲームは、いずれも相手と顔を見合わせながら遊ぶもの。コミュニケーションツールの一つになる。電車待ちの時間や散歩のついでに、気軽な気持ちで遊びにきてほしい」と話している。
利用料金などに関する問い合わせはAsoVIVA JOKer(029・896・9191)へ。
(谷島英里子)