話の肖像画

元郵政相・八代英太(82)(1)国会に誕生した「3人の後輩」

〈参院議運委理事会メンバーによる「バリアフリー化推進プロジェクトチーム(PT)」は昨年12月、本会議場演壇へのスロープ設置など14項目にわたる施設整備案をまとめた。約9億5千万円に上る費用は令和元年度補正予算案に計上され、来年度の完成を目指すとしている〉

僕が当選したときは、国会内はバリアだらけでしたね。僕が当選しそうだとなったときに、参院事務局は日本初の車いす議員、大分県別府市議会議員、吉永栄治さんのところに視察に行ったみたいですから。参院事務局の青写真を見せてもらいましたけど、どうにもならないと思いました。車いすに乗ったことも触ったこともない人がバリアフリーを考えても、しょせん無理なんだなと思いましたね。不自由な生活の中から得ている知恵というのは、非常に財源なんだという思いで、国会のバリアフリーに取り組んできましたね。(聞き手 今仲信博)

【プロフィル】八代英太(やしろ・えいた) 昭和12年6月2日、山梨県生まれ、ラジオ山梨(現・山梨放送)での勤務を経て38年に上京し、タレントとして活動。48年に転落事故で車いす生活となった。52年の参院選全国区で初当選し、参院議員3期、衆院議員3期務め、衆院法務委員長や郵政相などを歴任。現在、特定非営利活動法人「アジアの障害者活動を支援する会」の特別顧問を務めている。

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