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鏡開きした餅の定番の食べ方といえば、お汁粉やぜんざいだ。よく伸びる餅にあんこを絡め、ふぅふぅ言いながら口に運べば、優しい甘さにほっとする。(小林佳恵)
■郷愁を誘う
東京・上野のJR上野駅から徒歩5分弱。上野恩賜公園や活気あふれるアメ横商店街の近くに、昭和23年創業の「上野公園前あんみつ みはし」の本店(東京都台東区)がある。あんみつが有名だが、お汁粉やぜんざいの名店としても知られている。
ぜんざいが冬季メニューなのに対して、一番人気となっている粒あんの「田舎しるこ」は本店では一年を通じて食べられる。北海道産の大納言小豆をたっぷりと使った汁の中に、焼き目の付いた角餅が2つ入っている。
代表取締役の佐藤一也さん(64)によると、田舎しるこの原材料は小豆、砂糖、もち米のみ。佐藤さんは「素朴だけれど味わい深く、どこか郷愁を誘う。日本の冬にはやっぱり、お汁粉やぜんざいが合うと思うんです」とほほ笑んだ。
■東西で違い
和文化研究家でインターネットサイト「オールアバウト」の「暮らしの歳時記」ガイド、三浦康子さんによると、関東と関西ではお汁粉とぜんざいに対する認識が大きく異なる。