日本が担う地球史の世界標準 「チバニアン」正式決定

 審査の過程では、チバニアンの承認を妨げようとする国内の反対者の対応にも追われた。研究者が地層に立ち入れないようにする動きに対し、地元の市原市が条例を制定して解決に協力するなど、科学者と自治体が結束して乗り切った。

 地磁気の逆転現象は、京都帝国大教授だった松山基範(もとのり)博士が昭和4年に世界で初めて発見した。その偉業をたたえ、最後に地磁気が逆転していた時代は「松山逆磁極期」と呼ばれる。この時代の終わりが偶然にもチバニアンの始まりに当たっており、日本の地質学の歩みを継承する形となった。

 日本が基礎科学の分野で国際標準を勝ち取ったのは、平成27年に認定された新元素「ニホニウム」に続く快挙。地震などの自然災害が多い日本にとって重要な学問でありがなら、実利に乏しく注目されにくい地学への関心を高める契機にもなりそうだ。(草下健夫)