浪速風

晩節を汚したゴーン被告

逃亡先のベイルートで会見するカルロス・ゴーン被告=8日(ロイター)
逃亡先のベイルートで会見するカルロス・ゴーン被告=8日(ロイター)

一代で財産も名誉も築き上げた人物が陰謀によって地位を追われ、投獄されたもののみごと逃亡に成功し逆襲に打って出る。ハリウッド映画にありそうな筋書きだが、「主役」を張るには当然ながら清廉潔白でなければならないだろう

▶保釈中にレバノンへ逃亡した日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が現地で会見し、陰謀・策略だと日産批判や自己弁護を繰り返した。言い分があるなら堂々と裁判で主張すればいい。それを避けて逃げたこと自体、後ろめたいからではないかと思ってしまうのは日本的感覚だろうか。ましてやプライベートジェット機やら協力者やらこれまた値の張る逃走劇に目を丸くするばかりだ 

▶日産の再建に手腕を振るい一躍時の人になったゴーン被告である。大胆なコストカットや人員削減の手法も、成果に見合った巨額報酬は世界標準-といった価値観が広がったのも彼の登場以降だった。だからこそ晩節を汚してほしくはなかった。