浪速風

名ばかりポチ袋と一万円札

ポチ袋は「少ないですがお祝いです」という気持ちを表すもので、「これっぽっち」が語源との説がある。もともとは年若い舞妓(まいこ)さんたちへの祝儀袋だったらしいが、今では子供へのお年玉袋としての方が通りが良い。もっとも一万円札が入ることも珍しくなく、これっぽっちなどとはいえないのだが

▶高額紙幣をなくしたり、発行を減らしたりする国が増えている。カナダやスウェーデンなどが先行し、昨年はドイツが五百ユーロ札の印刷を停止した。匿名で即時決済できる現金の中でも、コンパクトにまとめやすい高額紙幣は、マネーロンダリングや賄賂などで用いられがちなためだ 

▶日本には祝い事などで現金を贈る文化があり、一万円札は簡単にはなくせない。とはいえ、高額紙幣の廃止には政府が目指すキャッシュレス化を促す効果がある。政治家や大企業が絡む裏金の発覚も相次ぐ。一万円札の居心地はほんの少し悪くなっているかもしれない。