「ジャパネット杯春の高校バレー」として行われる第72回全日本バレーボール高等学校選手権は5日、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で開幕し、男女の1回戦40試合が行われた。静岡県勢の男子・清水桜が丘は習志野(千葉)をストレートで下し、春高初勝利を飾った。6日の2回戦では東北(宮城)と対戦する。女子・富士見は橘(神奈川)と接戦を繰り広げたが初戦敗退した。
初出場にも浮足立つことなく、春高常連の習志野を下し、全国大会初勝利を挙げた。世界を経験しながらも全国大会と縁がなかった清水桜が丘の主将、山田は「一つのプレーに大きな歓声が聞こえるのは世界でもなかった」と夢舞台に感慨深げだった。
全国屈指のブラスバンドが陣取る習志野の応援を前にしても、乱れることはなかった。清水桜が丘は序盤、大舞台の経験が豊富な山田にトスを集めてリズムを作る。中盤以降は望月や岡村へトスを散らし、25-17でセットを先取。第2セットは競り合う展開となったが、主導権を渡すことなく逃げ切り、完勝を収めた。
対戦カードが決まった後、習志野対策として、ブラスバンドの応援を大音量で流しながら練習に打ち込んだといい、山田は「自分たちが盛り上がれた」と成果を強調。勢いそのままに全国高校総体準優勝の東北に挑む。
◯清水桜が丘・沢口弘志監督「緊張するかと思ったが、普通に立ち上がりも良かった。常に有利な状況で試合を進められた」
春高日本一を目標に掲げて挑んだ富士見だったが、初戦で姿を消した。両セットとも終盤にまでもつれ込む接戦となったが、及ばず。古屋主将は「最後に自分たちがミスをしてしまった」と唇をかんだ。