五輪に挑む 3×3バスケット国際審判員、伊藤亮介さん(46)

東京五輪での3人制バスケの審判を目指す伊藤亮介さん
東京五輪での3人制バスケの審判を目指す伊藤亮介さん

 「全国クラスの試合は選手もそうですが、審判にとってもスリリング。プレッシャーに押しつぶされる人もいるが、こういうゲームの中に立つほど面白いことはなかった」

 平成9年に京都で開催されたインターハイ(全国高校総合体育大会)。初めて全国大会の審判を務めたときに感じた思いが現役公務員ながら3人制バスケットの国際審判を務めるきっかけになったのだという。

 同じバスケットでも5人制は走るスピードや背の高さが重要とされるが、3人制はコートが狭い分、走り回る必要性がなく、体をうまく使え、背が低くても外からシュートを打てる選手が有利なのだという。

 さらに選手同士の強烈なぶつかり合いがゲームをよりスリリングにしてくれるのだとか。「今回の五輪で正式採用された今、背丈に劣るが素早い日本人には有利な種目で、メダルの可能性もある」と話す。

 自身も中学、高校でバスケット部に所属。大学ではクラブチームに入り、「京都の社会人リーグで楽しみながらやるという感じでした」と述懐する。その社会人リーグで審判を経験をしたことが大きな転機になった。そのころ京都では、平成9年のインターハイに向けて審判の強化が始まる。当時は若い審判が少なく、社会人リーグでの経験を見込まれ「正式に審判にならないか」との声がかかったのだ。

 当時プレーヤーとして限界を感じていたが、バスケットへの思いが残っていたことや「審判として全国大会の舞台に立ってみたかった」という思惑と一致した。

 そうして選んだ審判への道のりも最高のAA級にたどり着くのに20年近くかかるなど順調な道のりではなかったという。

 「特に難しかったのは選手とのコミュニケーション」と話す。プレー中にカッとなった選手を流れのわずかな切れ目の間に冷静にする力を身につけるには多くの経験が必要だった。

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