「ジャパネット杯春の高校バレー」として行われる第72回全日本バレーボール高等学校選手権は5日、武蔵野の森総合スポーツプラザ(調布市)で開幕し、男女の1回戦40試合が行われた。都代表の男子は早実が大分南(大分)に1-2で惜敗。駿台学園は佐賀学園(佐賀)にストレート勝ちを収め、女子の八王子実践も旭川実(北海道)に2-1で勝利した。男子・東亜学園と女子・文教学院大女、共栄学園は6日に行われる2回戦から登場する。
■八王子実践フルセット制す
5年連続出場の八王子実践が、追いすがる旭川実を70分を超えるフルセットの熱戦の末に退けた。
第1セットは、川崎主将が鋭いアタックを次々と決めて、先取。チームカラーの緑色に染まった観客席からは「いいぞ!いいぞ!川崎!」の声援が上がる。
しかし、第2セットは旭川実の豪快なアタックに守備が追いつけないシーンも見られ、レシーブにもミスが目立った。攻撃も波に乗れず、一時は6点差を付けられる厳しい展開にとなり、旭川実の攻撃を守備陣が止められなかった。
もつれた最終セット。180センチの榊原が大川との二枚ブロックを成功させ、川崎も強烈なアタックを決めるなど、攻守のリズムが整い、旭川実を下した。
○八王子実践・貫井直輝監督「初戦で緊張したのか、いつもの力が出せなかった。ただ、悪いところも分かった上で次につなげていきたい」
■攻守に隙なし駿台学園
昨秋の国体で準優勝した強豪、駿台学園。「勝ちにこだわるプレー」をテーマに、佐賀学園との初戦に臨んだ。第1セット序盤から強烈な攻撃で流れをつかみ、25-11でこのセットを制す。
勢いに乗る駿台学園は、第2セットも息の合った3枚ブロックなどで攻撃を阻み、試合の主導権を渡さない。最後まで相手を寄せ付けることなく、ストレートで下した。
染野は「決まったスパイクも、満足できるものではなかった。まだまだ」と気を引き締め、次戦を見据えた。伊藤主将は「これまでやってきた中で負けたことを忘れないことが大事。それがモチベーションにもつながった」と振り返った。
〇駿台学園・梅川大介監督「前半でスムーズに点を重ねたことが勝因の一つ。春高という華やかな舞台で、日本一を目指したい」