「医師の卵」の異色ランナー 筑波大の川瀬が最初で最後の夢舞台

【第96回東京箱根間往復大学駅伝競走】たすきをつなげられず悔しがる筑波大学9区・川瀬宙夢=横浜市・鶴見中継所(斎藤浩一撮影)
【第96回東京箱根間往復大学駅伝競走】たすきをつなげられず悔しがる筑波大学9区・川瀬宙夢=横浜市・鶴見中継所(斎藤浩一撮影)

 医学群(医学部)に在籍する異色の選手が箱根路を駆け抜けた。筑波大5年の川瀬が9区で区間14位と健闘した。26年ぶり出場のチームが最下位に沈む中「今まで予選会で負けてきた。先輩や同期たちの悔しさも込めて走れた」と胸を張った。

 小学生のとき、サッカーで負傷した選手に駆け寄る医師の姿に憧れを抱いた。「スポーツドクターになりたい」という夢を持った。

 中学で始めた陸上は大学でも続けたい。医師も諦めたくない。2つを高いレベルで両立できると考えて入学したのが、国立の筑波大だった。

 簡単ではなかった。記録会の前日、前々日に計8つのテストを受けたことがあった。3年時の箱根駅伝予選会前日には学生同士で採血し合う実習があった。「集中力にも影響する。両立は難しかった」と振り返る。

 6年生になっても陸上は続ける。参加資格の関係で箱根駅伝は今年が最初で最後だった。「勉強も陸上も頑張りたいと思っている人に、いい刺激を与えられたら」。そう語っていた医師の卵は夢舞台で役割を果たした。(浜田慎太郎)

会員限定記事会員サービス詳細