レスリング川井姉妹、獲るぞ 姉妹で金 梨紗子「沙保里さんたちのように」友香子「恩返しを」(4/5ページ) - 産経ニュース

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レスリング川井姉妹、獲るぞ 姉妹で金 梨紗子「沙保里さんたちのように」友香子「恩返しを」

 梨「急にそんな感じになって。私が58キロ級で馨さんに勝ってリオに出ることを目指していたのに、急展開で63キロ級で勝つなんて想像もしてなかった。ロンドン五輪からリオ五輪の4年間にこんなことがあってリオで金メダルを持っているとは思っていなかった。だから、リオから東京五輪までの4年間も何があるか分からないと。一年一年頑張って、4年後に2人で代表になって金メダルを取れたら最高だよね、と言った記憶があります」

 --技術的な面での友香子さんの進化は

 友「うーん、そんなに考えてやるタイプじゃない。目の前の相手一人一人に負けたくない気持ちで戦っています。梨紗子みたいにばんばんタックルに入るとか特徴がない」

 梨「地味に取る(笑)。逆にそれがいいんじゃない?」

 --今鍛えていること

 友「62キロ級の選手はパワーがあるので、そういう選手に対して、パワー負けしないレスリングをいかにするかです」

 --梨紗子さんはいろんな技術を持っている

 梨「日本の選手ってやっぱりタックルで取るというか。(吉田)沙保里さんがそうだったので。でも、長く戦う上でタックルだけだと研究される。理想は高いけど、オールマイティーに攻められるのを目指しています」

 --守りは伊調さんが強い

 梨「馨さんも攻めようと思えばタックルもできるし、体のバランスもいいし。あのバランスはまねしようと思ってもできない。自分なりの攻めと守りのバランスを見つけたいです」

 --そう考えたのはいつ

 梨「リオ五輪後から。リオの前年に世界選手権で2番になって、勢いのまま五輪で優勝したので、ここから次に東京五輪となったときに同じスタイルじゃだめだと思いました。軸は変えないけど、レパートリーを増やさないといけないと思って。だからリオ五輪はどちらかというと『攻めて攻めて攻めて』だったが、今は年齢的にも勢いだけでどうにかなる世界じゃなくなってきた(笑)ので、試合の6分間を丸々使い切ってしっかり勝ち切れればいいと。安定した試合運びができたらなと思う」

 --伊調選手の試合の映像はよく見る

 梨「昨年6月の全日本選抜選手権までは昔のビデオとかをすごく見ていた。足腰は強いし、その中でバランス力がある」

 --教科書のよう

 梨「私の理想は馨さんと沙保里さんを足して2で割った感じ。それはめっちゃ完璧なんですけど、馨さんのバランス力、ディフェンス、ここぞというときに入れるタックルと、沙保里さんみたいな足の速いステップが合わさったレスリングがしたい。めっちゃ贅沢だけど。ほんと理想」

 --伊調選手がいたからこそ目標ができた

 梨「一番強いと思うので、今も」

 --友香子さんは梨紗子さんを見て今がある

 友「やっぱり、リオ五輪のときに梨紗子が金メダルを取る姿を見ていなかったら私も五輪は見ていなかった。梨紗子のおかげで今がある。苦労してくれてよかったとは思わないけど、頑張ってきてくれて私もうれしいです」

 --リオ五輪はスパーリングパートナーとして同行した

 梨「友香子はけがでスパーリングができなかったのにね。代表選手6人にパートナー6人をつれていける。私たちは選手村に入るけど、この子は別のホテル。練習は同じ時間に決めて。練習後は選手の洗濯物を全部渡して、この子たちが自分のにプラスして全部してくれる。試合までの1週間、全部やってくれて」

 友「あのときはすごく大変だった。みんな朝ご飯を食べながら寝ていたもん、疲れて。午後からはトレーニングもしていた」

 --梨紗子さんは五輪で金メダルを取って表彰台に上がった

 梨「最初に思ったのは、ここに来たくても来られなかった人もいるんだな、と。テレビで見ていた表彰式に今自分がいるんだという不思議な気持ち。後はやっぱり、めっちゃきれいでした。日本の方じゃなくても日本の国旗を持ってる人がたくさんいて、こんな景色があるんだって。それまで世界選手権で優勝したことがなかったので、初めて1番のところにのぼって、ああこんな感じなんだと。すぐに東京五輪でもう1回と思いました」

 --ライバルの顔が浮かぶのは

 梨「このマットに立てるのは自分だけだし、結果を残せるのも自分だけだから、悔しい思いをしている人のことも分かって戦わないといけない、と思っています。私がリオで、いきなり58キロ級から63キロ級に上げた。それまで63キロ級で勝ち続けていた先輩と、他の所属の人がいつも競っていたのに、その2人を抑えて私が行っちゃった。絶対この2人は悔しいですよね。そのときから、そういう人の気持ちも分かっておかないといけないと思うようになりました」