宝くじの低迷は「当たらない」から? ナンバーズ創設の兵庫知事苦言…運営側は打開策模索

打開にキスマイ?

 苦境の打開に向け、運営側は30年10月、宝くじの9割以上でネット販売をスタート。その場で削って当たりが分かるスクラッチくじは1つの窓口で常時3種を目標に販売する「多併売化」も打ち出す。1つのくじ当たりの売り上げは少ないが、購入者の幅広いニーズに応えることで全体の売り上げ増を目指す狙いだ。

 また、思わぬ援軍も出た。人気アイドルグループ「Kis-My-Ft2」(キスマイフットツー)のメンバーが自身のバラエティー番組内で宝くじを買う企画に継続的に挑戦。宝くじ事務を委託されるみずほ銀行によると、番組に取り上げられた宝くじの売り上げが一時3割増になったといい、担当者は「視聴率も良いようでお互いにうまくいっている」と話す。

 こうした動きも影響したのか、30年度はスクラッチくじが12・4%増の516億円、選択式宝くじが4・3%増の3963億円と売り上げが伸び、全体の売り上げも8046億円と8千億円台を回復した。ただ、ネット販売はわずか8%にとどまるなど課題は残る。

 宝くじに詳しい近畿大経営学部の布施匡章教授は、宝くじ浮上の鍵は若者層への浸透だとし、「若者が関心を持つような新しい意味を宝くじに持たせる必要がある」と指摘。「若者はボランティアや地域貢献で承認欲求を満たす意識が高い。宝くじが身近な地域に貢献していると積極的にアピールし、若い購買層を確保すべきだ」としている。

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