FXで借金重ね、高齢者の虎の子を詐取…転落警察官が法廷で語った身勝手な動機 

「使い込みがばれないように」

 そんな時に男が出会ったのが被害者の男性だった。男性は少しずつためた現金1180万円を、区役所職員の提案でいったんは金融機関に預けたが、「現金が手元にないと不安になる」として引き出そうとしたことから、特殊詐欺被害を疑った金融機関側が警察に通報。男は同僚とともに駆けつけて男性の対応にあたったという。

 男性宅を訪問することで現金の存在を知った男は「貯蓄の使い込みが妻にばれないように、穴埋めに使おうと思った」と犯行を決意。男性はこの現金が理由で生活保護の受給を断られていたが、男はこの状況を巧みに利用した。

 「お金を持っていたら生活保護は受けられない。お金は警察で預かって調べる」。そんな嘘を言い、2回にわたり、計1110万円をだまし取った。男性は「警官が言うなら従うしかなかった」と振り返る。

 犯行が発覚したのは事件から約5カ月後。異動した男と連絡がとれなくなったことを不審に思った男性が府警に相談したことがきっかけとなった。男は事情聴取を受けた後、男性に被害届の取り下げを依頼するなど犯行をごまかそうとしたが、悪あがきもむなしく今年6月、府警に詐欺容疑で逮捕された。だまし取った金はすでに投資に使われたほか、生活口座の残高の穴埋めとして全額つぎ込まれていた。

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