勝訴後、全米に取り組みを広げようと障害を持つ生徒が健常者と同じ大会に出場できるように訴えた。その結果、「タチアナ法」と呼ばれる法律が誕生し「機会均等」を勝ち取った。
その後もマクファデン選手は、パラ大会への連続出場やメダル獲得を果たす一方、今回の世田谷区の交流会をはじめとする世界中のイベントに参加し、障害者教育に力を入れる。
「私は障害を持っている自分が好きだし、障害があるから私なの。障害について話すことはタブーじゃないし、逆に話すことで社会の理解も深まる。私はこれからもスポーツで実績をあげて、私の声に社会が耳を傾ける存在でいられるよう努力しないといけないと思っている」
超人的な強さから「ビースト」(野獣)と呼ばれるマクファデン選手の強い覚悟を感じるとともに、出場予定全7種目でのメダル獲得を目指すという来年の東京大会でマクファデン選手がどんな試合を披露し、その活躍がどう日本社会に影響を与えるかが、今から楽しみになってきた。(植木裕香子)