新聞に喝!

日本の前途照らす報道を インド太平洋問題研究所理事長・簑原俊洋

他方、ここ最近自衛隊の中堅幹部による中国との防衛交流が活発となり、先月ついに陸将である西部方面総監がメディアの注目をあまり浴びない形でひっそりと訪中した。河野太郎防衛相も今月、日本の防衛相として10年ぶりに中国を訪れて日中防衛相会談を実施。来年、安倍首相が習近平国家主席を国賓として招待するための地ならしを行っている。自衛隊制服組トップの統合幕僚長がいつ中国に赴くのかは定かではないが、時間の問題であろう。そして、ふと気づけば日中2+2はいつしか安倍・習の間で合意に至っているかもしれないのである。

米中新冷戦と謳(うた)われている中において、日本外交はどこへ向かおうとしているのか。新聞に明確な回答を期待する。こうした国家の将来を勘案して前途を照らす報道姿勢こそ、ネット上の一般的な「ニュース」との差異を誇示できると思うからである。

【プロフィル】簑原俊洋

みのはら・としひろ 昭和46年、米カリフォルニア州出身。カリフォルニア大デイビス校卒。神戸大大学院博士課程修了。博士(政治学)。同大学院法学研究科教授。専門は日米関係、国際政治。

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