外交官は無敵なのか 訴追免除…不正後絶たず

駐車違反も野放し

 在福岡ベトナム総領事館の男性領事に賄賂を渡したとして、兵庫県警が今月初めにベトナム人ブローカーの女を逮捕した事件では、領事はブローカー摘発の約半年前の7月に出国。そもそも収賄側を罰する法律上の規定が存在しないという事情はあったが、県警は男性領事から事情を聴くことさえできなかった。9月には韓国大使館の職員が暴行容疑で現行犯逮捕されたが、警視庁は条約に基づき釈放している。

 外交特権の悪用と指摘されかねないケースは、諸外国が大使館を置く東京都内で日常的に発生しているとされる。

 警察関係者によると、大使館員や領事館員らに交付される外交官ナンバーを取り付けた車両が、銀座や六本木といった繁華街で駐車違反を繰り返しているとされる。外交官でも違反金の支払いを求められるが、踏み倒したとしても刑事裁判にかけられたり、財産を差し押さえられたりすることはない。外交官ナンバーが絡む駐車違反の時効件数は年間で数千件に及ぶこともあるという。

対抗手段あっても…

 国内法に違反したと疑われる外交官が特権を盾に捜査協力を拒んだ場合の対抗手段はある。相手国に「好ましくない人物(ペルソナ・ノン・グラータ)」を通告し、国外に退去させる、というものだ。

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