衝撃事件の核心

加速する「半グレ」壊滅作戦 大阪府警の真の狙い

特殊詐欺にも関与

テポドングループの上部組織として存在するのが、元格闘家の相良(さがら)正幸被告(35)=強制性交罪で起訴=が率いる「拳月(けんむん)グループ」だ。

拳月は相良被告のかつてのリングネームで、グループ内にはテポドングループのほかにも複数の組織があるとされる。

府警はその一つ「モロッコ」を率いるツートップとされる梶諒被告(21)と岡本一樹容疑者(20)も摘発している。

岡本容疑者は仲間と共謀して高齢者からキャッシュカードを盗み現金を引き出したとして11月に窃盗容疑で逮捕された。カードなどを受け取る「受け子」を募集していたとみられる。

府警が注視しているのは、半グレの特殊詐欺への関与だ。府警によると、今年1月から11月までに特殊詐欺に関与したとして摘発された半グレメンバーは約30人。昨年同時期から5倍近く増えたという。

梶被告も仲間と共謀し、大阪府内の貴金属店などに忍び込んで金品を盗むなどしていたほか、SNSで「闇バイト」などと投稿して希望者を募り、応募した少年を脅してこうした窃盗事件に加担させていた。

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