極めつけは11月以降の首相主催「桜を見る会」の追及だ。野党はこの問題に関しても「首相後援会の前夜祭で高級すしがふるまわれたのではないか」「高級ホテルでの前夜祭の参加費5千円は格安で、補填していれば公職選挙法違反ではないか」などと指摘した。
高級すしは野党議員が発した不確かな情報で、5千円の前夜祭も多くの国会議員ならば可能と知っている。にもかかわらず、「たら」「れば」を前提に首相が違法行為を行っているように印象操作した。
首相は招待者が年々増えたことなどを反省し、来年度は中止するとした。要するに「やり過ぎた」のだ。招待者名簿の扱いなど細かい話もあるが、不備があれば改めればいい。誤解を恐れずに言えば、約5千万円の予算をめぐる問題が国会の最大のテーマとはなり得ない。
野党が必死になるのは「打倒安倍政権」ありきだからだ。そもそも「桜」問題は共産党議員が5月に国会で取り上げていたが、大きな話題にならなかった。立民や国民民主党が政局にしなかったからだ。
それが共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が10月に首相の後援会が大量に招待されていたと報じると、立民などが飛びついた。「首相の関与」を追及できると踏んだからだ。