拉致問題、授業で人権意識高める 桶川東中、アニメ「めぐみ」上映

 ■「幸せ奪うことは絶対に許せない」

 16日までの北朝鮮人権侵害問題啓発週間に合わせて、桶川市の市立桶川東中学校(矢沢等校長)は11日、北朝鮮による日本人拉致問題を通して基本的人権や個人の尊厳について考える授業を実施した。拉致被害者家族が高齢化し、早期解決が求められる拉致問題を通じて次世代を担う生徒たちに人権意識を高めてもらう狙いだ。(内田優作)

 授業は社会科の一環として実施され、3年3組の生徒32人が参加した。北朝鮮に拉致され、先月15日で42年となった横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=について「めぐみさんが奪われたものは何か」をテーマに、めぐみさんを描いたアニメ「めぐみ」を上映した。

 その後、生徒は子供の人権を定義した「児童の権利に関する条約」の条文を題材に「めぐみさんが奪われたもの」に関して「知る権利はあったのか」「教育は受けられていたのか」などと話し合った。最後は、めぐみさんの父、滋さんと母、早紀江さんのメッセージを上映した。授業を受けた山本美優さん(15)は「幸せな生活を奪うことは絶対に許せない」と感想を語った。

 社会科を担当する飛田正史教諭は「これまで授業を通じて拉致問題で自分たちにできることはあるか」という問いかけをしてきたが、「生徒たちはイメージしづらいところがあったようだ」と、伝え方にもどかしさを感じていた。

 今回、児童の権利条約を通して具体的に考えるという内容にしたことで、「拉致問題を知ることや、考え続けることの意義を学んだのではないか」と手応えをつかんだようだ。