チェン、跳んで踊って完璧 世界最高、羽生に44点差

男子で3連覇を果たしたネーサン・チェンのフリー=トリノ(共同)
男子で3連覇を果たしたネーサン・チェンのフリー=トリノ(共同)

 跳んで良し、踊って良し、他を圧倒する完璧な内容だった。男子SPで羽生に12・95点と大きなリードを奪ったチェンがフリーでは4種類計5度の4回転ジャンプを成功させ、合計で43・87点差の圧勝。ヒップホップ調の曲の終盤、軽やかなステップを刻んで演技を終えるとガッツポーズを見せ、自らの世界最高を大幅に塗り替えて3連覇を成し遂げた。

 最終滑走で登場前、銀盤は直前に演技した羽生のファンから投げ込まれた「くまのプーさん」のぬいぐるみで埋め尽くされた。片付けに時間が取られたが、意に介さない。高さと着氷後の流れがある4回転のルッツ、フリップ、サルコーと2度のトーループを決めた。

 「(五輪王者の)羽生と争えるのは光栄なこと。彼は間違いなく自分をより良いスケーターへと押し上げてくれている」と20歳の世界王者。2人による異次元の戦いは、これからも続きそうだ。(共同)

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