朝晴れエッセー

宝箱・12月6日

7歳になるひ孫、遊びにきたときは必ずプレゼントといって、いつも似顔絵を描いてくれる。

それも、私の宝箱にいっぱいになりつつある。一人暮らしの淋(さみ)しさで、ときどき宝箱をあけることがある。

あれ、顔にいっぱい線がある。何、これ。何、何なんだ。

あっ、そうか、そうなんだ。

みてる、みてるんだ。

心の中までみられたような気がする。

私の顔の線の数だけ貴女(あなた)は、大きくなっていく。

32歳で子供3人残し、あの世に行った一人息子。

線だらけの顔になっても、息子にしてやれなかったこと、貴女を守らせてね。

私と息子の大切な絆。3人の孫に2人のひ孫、ありがとう。お嫁さんに手を合わす。

息子との約束守ったのが、線の数。

子どもたちをたのむ。

母さんがんばったよ。もう少し、がんばらなければね。涙ひとすじ流れて、そっと絵をもどす。

庭には、息子がお嫁さんと一緒に母の日に植えてくれたバラの花が、いっぱい咲いています。

チョウチョウでもみつばちでも良い。

もう一度、会いにきて、会いたいよ。

香西菊枝(77) 高松市