本紙連載の若き精神科医、NHKでドラマ化 阪神大震災25年

平成12年、肝細胞がんのため39歳で死去。病が末期で見つかったとき、妻は3人目の子供を身ごもっていた。安医師は入院を極力避け、家族とともに過ごした。産気づいた妻を産院に送り出した後、自らも病院に赴き、赤ちゃんが生まれた2日後に亡くなった。

NHKドラマのタイトルは安医師の著書の通り、「心の傷を癒すということ」。事実をもとにしているが人物名や団体名を改称したフィクションとして再構成される。

柄本佑(たすく)さんが安医師役を、尾野真千子さんが妻役を演じる。ほか、濱田岳さん、森山直太朗さん、近藤正臣さんらが出演。産経新聞は「日報新聞」として登場する。

令和2年1月18日から2月8日、毎週土曜日午後9時~同49分、全4回放映。

「頼む」

安克昌医師が生前、最期に残した言葉だった。

息を引き取る直前、声にならない声でその言葉は何度も繰り返された。

通夜の場で筆者は棺の中の安医師と対面した。そしてご遺族から最期の言葉をうかがった。くやしさが込みあげた。彼は何を頼みたかったのだろう。