韓国向けビール輸出ゼロに 10月の品目別貿易統計

 財務省が28日発表した10月の品目別の貿易統計によると、韓国向けのビール輸出は金額、数量ともにゼロだった。前年同月は8億34万円、824万1754リットルだった。日本政府が今年7月に始めた輸出管理厳格化に対する韓国内の反発で日本製品の不買運動が起きたことが背景とみられる。韓国は日本のビールの主要な輸出先となっており、ビール各社の経営にも影響しそうだ。

 日本政府は7月、半導体洗浄のため使われるフッ化水素など化学3製品の輸出管理を厳しくした。これに対する反発から、韓国内ではスーパーの陳列棚から日本産の食品が除かれるなどし、日本から韓国への食品の輸出額が減少。ビールの輸出額も減り、9月は前年同月比99・9%減の58万8000円に大きく落ち込んでいた。

 フッ化水素については、10月の韓国向け輸出額が前年同月比94・2%減の4063万6千円。8月はゼロ、9月は372万3000円だった。日本政府による許可手続きが進み、回復しているとみられる。

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