浪速風

ローマ教皇の行動力にみるトップの役割

ミサのため東京ドームに入場するローマ教皇フランシスコ=25日午後、東京都文京区(桐山弘太撮影)
ミサのため東京ドームに入場するローマ教皇フランシスコ=25日午後、東京都文京区(桐山弘太撮影)

十数年前のこと、京都市の京都大学総合博物館で修復を終えた「マリア十五玄義図(じゅうごげんぎず)」(重文)を見たことがある。大阪府茨木市北部の隠れキリシタンの里から発見されたものだった。民家の屋根裏の木材にくくりつけられていたという

▶中央には聖母マリアやイエズス会の紋章が描かれ、取り巻くように「受胎告知」で始まる聖母子の物語が配置されていた。豊かではない山間部で、絵物語として教義を伝えるのにも役だったのだろうと聞き、なるほどと思ったものである。ローマ教皇(法王)フランシスコの来日に思い出したことの一つだ 

▶23~26日の日程だったから滞在は4日間だったわけだが、それにしては密度の濃い精力的な活動ぶりだった。わが国のカトリック信者数は約44万人ほど、人口の約0・35%で、欧米ほどそのメッセージに触れる機会もない。改めて理解を深めた人も少なくなかっただろう。トップ自ら行動することの意義とはこういうことだろう。