小売販売額7・1%減 消費増税や天候不順影響

 経済産業省が28日発表した10月の商業動態統計速報によると、小売販売額は前年同月比7・1%減の11兆900億円だった。消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減や、台風19号による天候不順などが影響した。減少は3カ月ぶり。9・7%減だった平成27年3月以来、4年7カ月ぶりの大幅な落ち込みだった。

 消費税率が5%から8%に上がった26年4月は4・3%減で、今回の落ち込みが上回った。経産省は、台風19号による店舗の臨時休業に加え、被災地の消費者の購買意欲が低下したことも要因に挙げた。

 業種別では全9業種のうち8業種が販売額を減らした。自動車が17・0%減、家電などを含む機械器具が15・0%減とマイナス幅が大きかった。織物・衣服・身の回り品も5・7%減と低迷した。プラスだったのは医薬品・化粧品で0・3%増だった。

 27年3月の落ち込みは、消費税率が8%に上がる前の駆け込み需要が26年3月にあり、その反動減が出た。

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