厚生労働省は26日、終末期にどのような医療やケアを受けるか事前に家族や医師と話し合っておくよう啓発するポスターについて、患者団体の抗議文など批判を受けて同日予定していた自治体への発送を中止した。厚労省が「人生会議」と愛称を付けた取り組みを普及させるため、吉本興業に委託して作成し、25日に公表したばかりだった。
ポスターでは、お笑い芸人の小籔千豊さんが病院のベッドに横たわり、「大事なこと何にも伝えてなかったわ」などと家族との事前の話し合いが不十分だったことを冗談を交えて嘆いている。
インターネット上で「治療をしている患者のことを考えたのか」「何でも面白くすればいいという感じがする」といった書き込みが相次いだ。「なぜ抗議されるのか。自分には刺さるポスターだ」と好意的に受け止める声もあった。