韓国政府の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)での豹変(ひょうへん)は醜い笑劇を思わせた。さっきまで大声で叫んでいたことをすべて逆転させたのだ。文在寅(ムン・ジェイン)政権の言葉はそもそも当てにならない実証でもあろう。
文大統領を土壇場で豹変させたのは、明らかに米国の圧力だった。トランプ政権の対決姿勢だった。米日韓3カ国の安全保障体制の堅持という点でトランプ政権が指導力を発揮したといえよう。文政権はその力を甘くみたわけである。
トランプ政権は慰安婦や元戦時労働者での日韓の争いでは当初、中立に近い態度だった。どちらに非があるとも語らなかった。だが韓国が8月下旬にGSOMIAの更新停止を言明したとたん、せきを切ったように韓国側を非難し始めた。