文化庁は21日、海賊版サイト対策の一環として、違法ダウンロードの規制強化の在り方を話し合う有識者会議を設置したと発表した。27日に初会合を開く。3月に国会提出を断念した著作権法改正案の内容を再検討し、来年の通常国会への提出を目指す。
同庁によると、漫画家や著作権に詳しい弁護士など12人で構成し、会合は原則として公開する。初会合では、違法ダウンロードによる被害の状況などを事務局が報告。現行の著作権法改正案に対して文化庁が実施した意見公募の集計状況も紹介する。会合は来年1月ごろまでの間に3~4回開く予定だ。
現行案は音楽と映像に限定していた違法ダウンロードの規制対象を全著作物に拡大することなどが柱だったが、世論や与党内から「議論が不十分」といった反発が相次ぎ、国会提出を断念した。