安倍首相、20日で通算在職日数単独1位に 桂太郎抜く

 ■ジェームス・E・アワー氏(米ヴァンダービルト大名誉教授)

 安倍晋三首相は歴代首相に比べ、安定性、能力、持続性、穏健の4点で秀でていると思う。首相はいわゆる「タカ派」だが、中国、ロシア両国と良好な関係を維持する必要性について、中露に厳しい認識を持つ支持層にも理解を得ようと努めている。憲法改正や防衛予算の拡充も、国民の理解を得ようと時間をかけて進めている点も評価できる。

 首相は中曽根康弘元首相以来、米国で最も知られた日本の首相だ。トランプ大統領に批判的な米国人でさえも、首相が集団的自衛権の限定行使を容認する安全保障関連法や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を成立させたことを支持している。トランプ氏との関係が非常に良く、強固な日米関係があるからこそ、中国の習近平国家主席もロシアのプーチン大統領も首相に敬意を表している。

 今後も日米関係が安定して続けば、首相に弱点はない。日本が国内総生産(GDP)比1%程度の防衛予算を増やし、日米両国がサイバー分野で世界のリーダーになれば、インド太平洋地域の抑止力は大いに高まる。自由で開かれた南シナ海が守られ、香港や台湾の民主主義を後押しすることにもなる。

 ■中北浩爾氏(一橋大教授)

 安倍晋三首相が通算在職日数1位に至る最大の要因は、平成24年12月の野党時代も含めて国政選挙で6連勝し、求心力を持ち続けているためだ。連立を組む自民、公明両党ともそれぞれ固い基礎票を持つ上、野党がばらばらで国民の期待が集まらない現状にも助けられている。安倍首相への積極的な支持は多くないが、「悪夢のような民主党政権」(首相)よりはましだと考える国民は少なくない。

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