朝晴れエッセー

新聞販売店ロス・11月15日

毎朝わが家に朝刊を届けてくれる、新聞販売店の移転の知らせが、入って1カ月。

ついに10月31日朝、「長い間お世話に…」のお知らせが、折り込みとともに入っていました。

新聞販売店ロスです。なぜそんな気持ちになるのか、それは販売店主Yさんのエッセーにありました。エッセーは地域の歳時記や、配達中に見聞きした話題あり、さまざまでした。

週に何度か入るYさんのエッセーが、新聞+αの楽しみでした。川沿いの小さな新聞販売店が、いつしか地域の人たちの心のステーションになっていました。

近くを通りかかると、あそこにYさんの新聞販売店がある、という安心感がありました。働いている方のことも、エッセーで知っていました。小さくても存在感がありました。それが無くなって今、ちょうど小学生のとき、転校していった同級生の、いなくなった教室の空いた机を見たときに似ています。

誰も埋めることのできない空間。残った者の侘(わび)しさ。Yさんの小さな新聞販売店は、そんな所でした。しばらくは、あの川沿いの道を通るのはやめようと思います。

Yさんたちは、明日から江東区で新聞販売のお仕事をなさるそうです。

江東区の読者が、少し羨(うらや)ましく思えています。

Yさんエッセー続けてください。Yさんのエッセー好きでした。

張本 敬子 67 東京都港区