ネットビジネスで覇権 米中巨大ITに対抗

 ソフトバンクグループ(SBG)傘下のヤフーと無料通信アプリのLINEが経営統合に向けて最終調整するのは、インターネットサービスの顧客基盤を拡大し、国内のネットビジネスで覇権を握る狙いがある。相互のサービスを連携させて、事業を一気に拡大し、台頭する米国や中国の巨大IT企業に対抗する。(万福博之)

 LINEは国内で約8千万人の通信アプリの利用者を抱え、ヤフーの利用者は約5千万人にのぼる。統合が実現すれば、金融や小売りも手がける1億人規模のネットサービス基盤が誕生する。

 LINEの利用者をヤフーの検索や通販サイトに呼び込むなど、サービス間での連携を深め、ネットサービスの利用者拡大を狙う考えだ。

 ヤフーは国内最大のポータルサイトを運営し、ネット広告に強みを持つが、広告に次ぐ収益源の確保が課題だ。SBGからも高い収益力を求められている。

 今年9月には衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZOを買収する方針を発表し、電子商取引で楽天などを追う態勢を整備した。LINEをグループに取り込むことで、新たな成長の柱を育成する。

 一方、LINEはスマートフォン決済「LINEペイ」の先行投資がかさみ、赤字が続く。資金力の豊富なSBG傘下のヤフーと統合し、経営基盤を固める狙いがある。

 だが、両社にはニュースやコンテンツ配信、フィンテック分野などに重複もあり、今後サービスをどのようにすみ分けていくかも課題になりそうだ。

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