朝晴れエッセー

階段小僧 二世・11月13日

11月で、満2歳になる孫がいる。元気な男の子である。

先日、息子からの写メールが届いた。家族で高尾山へ行ったときのものである。ケーブルカーに乗るところから、山頂へ到着したところまで計5枚。その中の1枚に私は驚いた。まさにデジャビュだった。

高尾山の神社の階段を上る孫の姿が、長男の幼いときの動作にそっくりだったのだ。ちょっとした腰と脚のバランス、好奇心いっぱいの表情。

なぜか、長男は階段が好きだった。短いところなら上り下りを繰り返したものだ。私はおもしろがって「階段小僧」と呼んでみた。長男は自分でも「かいだんこじょう」とその名が気に入ったようで、連呼していた。

その後、弟も生まれ、家族で登山やウオーキングにも参加して歩くことを楽しみながら成長した。

「三つ子の魂百まで」で、長男は今でも歩くことが好きなようだ。

孫とは会う機会はあった。けれど、離れて暮らしているので、階段を上る姿を見たのは初めてである。

写真の中の切り取られた瞬間は、時間と空間を超えて、長男の幼いときを思い出させた。声と息づかいさえ、聞こえてくるようだった。

階段を上ることだけに集中している。貴重な時間である。

孫よ、これからも続く、君の道を階段を、一歩一歩、一段一段、踏みしめて、進め。

涌井悦子 64 新潟県長岡市