浪速風

本のある人生がいい

哲学者、ショーペンハウアーの読書についての警句は辛辣(しんらつ)である。書物を買うのは結構なことだという。続けて、「ついでにそれを読む時間も、買いもとめることができればである」。なるほど、買ったまま読んでいない本が机に積まれている。読書週間も今日で終わりだというのに。

▶悪循環である。あれも読まねば、これも、とたくさん本を買う。けれどもゆっくり読む時間はなかなか取れない。読み飛ばしていって次の本に取りかかる。で、前に読んだことはあらかた忘れてしまう。「多読すればするほど、読まれたものは精神の中に、真の跡をとどめないのである」。ショーペンハウアー「読書について」から。

▶この間、本に触れまくった。読んだのではない。乱雑にたまった本を、パソコンを使いつつ整理した。ほとんど精神に跡を残してはいまいが、本に親しんだことにはなるだろうか。身になっていなくても読書週間が終わっても、本のある人生がやはりいい。