紫綬褒章 漫画家・秋本治さん(66) 「こち亀」と歩んだ40年

紫綬褒章を受章した漫画家の秋本治さん=30日、東京・神保町の集英社(酒巻俊介撮影)
紫綬褒章を受章した漫画家の秋本治さん=30日、東京・神保町の集英社(酒巻俊介撮影)

 連載デビュー作はいわずと知れた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀)。型破りな警察官・両津勘吉(両さん)らが繰り広げるドタバタ劇は、世代を超えて親しまれる。「僕にとって『こち亀』は悪友のようなもの。毎回ワクワクしながら、次はどんな話にしようかと考えるのが楽しかった。(受章に)両さんも『やった!』と喜んでいると思います」

 昭和51年から40年間、一度も休まず週刊少年ジャンプで連載。単行本は200巻に達した。際立ったプロ意識の高さで知られる。「週刊連載は短距離走。連載中はその週を走り抜くので精いっぱいで、終わってから『こち亀』が大きな存在だったと気づきました」

 東京・亀有出身。同作からは生まれ育った下町の文化や人情味がにじむ。常に最新のトレンドを描き続け、今も西部劇作品などを連載中だ。「こんなジャンルも描けるという『新しい秋本治』を見たい。挑戦というより、実験がしたい」

 現在はまっているのはVチューバー(バーチャルユーチューバー)。「新しいものが大好き」。両さんも顔負けの遊び心をのぞかせた。(本間英士)

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