英語試験延期で自民に賛否 「身の丈」発言の萩生田氏に怒りの声も

【英語民間試験延期へ】会見する萩生田光一文科相=1日、東京・霞が関の文科省(古厩正樹撮影)
【英語民間試験延期へ】会見する萩生田光一文科相=1日、東京・霞が関の文科省(古厩正樹撮影)

 自民党は1日、萩生田光一文部科学相が大学入試への英語民間試験の導入延期を発表したことを受け、緊急の文科部会を党本部で開いた。政府の判断について賛否両論が出たほか、すでに準備を進めてきた受験生に混乱をきたさないための施策を盛り込んだ決議文を出すことも決めた。

 「非常に残念だ。なんのためにここまで苦労してきたのか」

 英語民間試験の導入を主導してきた柴山昌彦前文科相は部会でこう語った。「すでに大学の3割が民間の試験を使っており、今回の導入によってさらに3割増える。受験生にとってはありがたい制度設計だ」と効果を強調。導入に向けた準備が遅れていることは認めた上で「徐々にそれも改善している。47都道府県で民間試験をできるようになっている」と主張した。

 下村博文選対委員長も「クリアしなければいけない問題はあるが、パーフェクトを求めていたらやれない」と指摘。すでに準備を進めてきた受験生のため、大学入試センターが一元管理する現在の制度を見直し、各大学による民間英語試験の導入を国が私学助成金などで支援する代替案を示した。

 民間試験をめぐり「自分の身の丈に合わせて頑張って」と発言して批判を集めた萩生田氏を批判する声も出た。議員の一人は「撤回せざるを得なくなったのは(萩生田氏の)発言によって政策の中身ではなく感情的な議論に変わってしまったからだ。猛省を促したい」と強調した。

 一方、「政治判断として仕方ない」「受験生の経済的な問題や地理的な問題をクリアできていない」といった導入延期に理解を示す意見も上がった。

 部会では、英語4技能(読む・聞く・話す・書く)で評価する方向性を堅持することなどを盛り込んだ決議を来週にもまとめることを決めた。