政界徒然草

憲法改正、かつての草案にこだわる石破氏 人質とられてなお

「自民党の憲法の考え方はどれなのか。4項目は総務会決定はなされていないと承知しているが、自民党の考え方はどちらなのか」

国民の玉木雄一郎代表も9日の記者会見で「自民党の改憲4項目は本当に自民党の案なのか。石破氏が疑問を呈す発言もしている。与党側もしっかりと固めてもらいたい」と苦言を呈した。

石破氏の批判を緩める狙いもあったのか。自民党は9月の人事で推進本部の体制も見直し、事務局長に山下貴司前法相、副本部長に斎藤健元農林水産相と、いずれも石破派(水月会)の議員を起用した。

山下、斎藤両氏が当選3回の若さでそれぞれ入閣した際には、安倍首相による「石破派の分断作戦」(石破派幹部)との見方もあったほどだ。

石破氏はいつまで党の憲法改正議論に異論を唱えるのだろうか。党幹部は、改憲4項目は与野党の膠着した改憲議論に風穴を開けるための「呼び水」の役割を期待している。

ただ、野党側が石破氏の発言を利用して「まず党内不一致の解消を」と訴え、改憲議論をする場となる国会の憲法審査会の開催を渋るような事態になれば本末転倒だ。

何より、石破氏は憲法改正が争点の一つとなった昨年9月の総裁選で首相に敗れている。石破氏の主張に理解を示す向きもあるが、党内では「総裁選で党としての立ち位置は決着したはずだ」(党幹部)との声が大半だ。「ポスト安倍」を目指す石破氏は、自身の主張に固執して展望が開けるのだろうか。

(政治部 奥原慎平)

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