群馬県、狩猟者に消毒薬提供 豚コレラ蔓延防止へ初の取り組み  

 群馬県は、11月からの狩猟解禁で豚(とん)コレラウイルスが狩猟者を介して拡散する危険性が高まるとして、全狩猟者に消毒薬の無償配布を始めた。狩猟者向け対策マニュアルも作成し、衛生管理の徹底で蔓延(まんえん)防止を図る。県が狩猟期に合わせ狩猟者向け豚コレラ対策を打ち出すのは初めて。

 県によると、今期の狩猟期間は11月15日~来年2月末。事前登録した約3500人が野生イノシシやニホンジカなどの狩猟に入る見込みだ。だが、今年は県内で豚コレラに感染した野生イノシシ5頭が見つかるなど感染拡大の懸念が高まっている。入山者が野生イノシシの生息域に入ることで狩猟者を介しウイルスが拡散しかねない。

 このため県は3種類の消毒薬約4000人分を確保。狩猟者に無償提供し、野生イノシシとの接触の有無に関係なく靴底や衣服、猟具などの消毒の徹底を呼びかける。イラストなどを多用したマニュアルも同時配布する。

 特に、感染した野生イノシシが見つかった「豚コレラ感染確認区域」では厳格な衛生管理を求める。消毒の対象を捕獲わなや廃棄物にまで拡大。捕獲後の野生イノシシは区域外への持ち出しを厳禁とし、死体は埋却した上で地面への消毒散布も要請した。

 県は、ウイルスの拡散懸念から今期の狩猟を禁止とした岐阜県の事例なども検討した。だが、豚コレラは野生イノシシを介して広がるため、蔓延防止には捕獲を優先する方が有効と判断した。県は狩猟期間中の野生イノシシの捕獲頭数は約2700頭と見込んでいる。

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