浅野温子さんがよみ語り 松山・道後温泉の「玉の石」にまつわる物語

「神話を残さなきゃいけない」と話す浅野温子さん(右)=松山市役所
「神話を残さなきゃいけない」と話す浅野温子さん(右)=松山市役所

 地域に伝わる神話や民話を1人で語る「よみ語り」活動をしている女優の浅野温子さんが、松山市立三津浜中学校体育館の会場で、道後温泉の「玉の石」にまつわるオオクニヌシとスクナヒコナの物語を迫力ある演技で披露した。

 公演前、脚本家の阿村礼子さんとともに同市役所を訪れた浅野さんは梅岡伸一郎副市長と懇談。「他県の温泉地はさびれているところもあるが、道後はハリウッドの一角に迷い込んだみたいでびっくりした」と前日訪れた道後地区の発展について驚いた様子で話した。

 梅岡副市長は「再生をテーマに改修工事が行われている」と述べ、昨年は西日本豪雨の影響で大幅に観光客が減ったものの、今年は順調に回復している点に触れ「十分やっていけると手応えを感じている」と説明した。

 よみ語り活動が16年目となる浅野さん。「神話の物語は日本人の中でなくなってきている。残さなきゃいけないし、私がかたることで思い出し、残してもらいたいなって思って続けてします」と話した。

 主催は公益財団法人イオンワンパーセントクラブ。東日本大震災復興支援事業の1つとして平成24年に浅野さんの公演を行っている。四国では今回が初めての開催となった。当初は三津厳島神社(松山市神田町)で予定されたが、前日の雨のため、会場を三津浜中学校体育館に移して実施した。

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