来年の四国遍路は「逆打ち」御利益3倍

お坊さんと“同行”ツアーも

 「逆打ち」を翌年に控え、伊予鉄グループ(松山市)が運営する「坊っちゃん列車ミュージアム」(同市)はこの秋、展示を入れ替え、四国霊場の特集を始めた。

 一般の人が歩き遍路を始めたのは、瀬戸内海の航路が整備された江戸時代とされるが、巡礼者は今ほど多くはなかった。一気に増えたのは昭和28年、伊予鉄が「四国八十八ヶ所霊場順拝バス」の運行を開始してからだったという。

 担当者は「1回目は16~75歳の24人が参加し、運転手2人、添乗員2人の14泊15日の旅でした」と話す。

 ミュージアムには、この1回目のバスを利用した参加者の1人が記録していた「お遍路の記」が展示されている。

 それによると、初めての試みとあって苦労が絶えなかったようで、運転手は5万分の1の地図を頼りにしていたが道路が次第に細くなってバスの転回ができず、30分も細い山道をバックした。風雨の中で乗客が約5キロを歩いたりしたこともあった。

 2日目からは「もう嫌だ」という声も出始め、添乗員も「中止やむなし」と考えていたところ、宿泊所となった65番札所・三角寺(愛媛県四国中央市)の住職から「あなたたちは先達。ここでやめてしまえば、後に続く人たちの先達になれない」といわれ、旅を最後まで続けたという。

 現在もバスによる遍路は続き、運行する伊予鉄トラベルは今年の新企画として「ご住職様と行く 友引遍路」を打ち出した。JR松山駅発着で、日帰り計15回で結願(けちがん)する。「友引の日」限定出発の旅行商品で、担当者は「友引はお寺さんも動きやすいので、住職さんか副住職さんが同行します。一緒に読経もできますよ」とアピールしている。