今年のノーベル化学賞に輝いた旭化成名誉フェローの吉野彰氏(71)が29日、産経新聞のインタビューに応じ、自身が開発したリチウムイオン電池を電気自動車などに活用することで、地球温暖化の環境問題を「絶対、克服できる」と強調した。
吉野氏は現代をモバイルIT革命に続く「AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)による第4次産業革命の前夜」と指摘。リチウムイオン電池がその実現を支え、環境問題を解決する巨大産業が登場すると未来を構想した。
研究開発で優れた成果を挙げるために重要なことは「先を読み取り、自信を持つこと」と強調。現代の若者について「目標を持っていても道筋が見えず、もんもんとしている」と懸念し、「今は将来の活躍のための絶好のチャンス。勉強と経験を積んでほしい」とエールを送った。